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「しくじりアラフォー 僭越ながら申し上げます。人生のたしなみ」第9回


第9回 これからの自分のために

 

最近、少し思うことがあります。センシティブな問題と思いつつもあえて発信しようと思います。

 

決して否定的なことではないのですが、何か生きていく上で不都合が生じた場合に、

「私、メンヘラなんで」

「私、発達障害なので」

と、あまりにも精神的疾患を「診断を受けたわけではない」のに自らを決めつけている場合が多い気がしてならないのです。

 

こういう問題というのは、安易に発してはいけないのではないか。

 

私にも経験があるのですが認めたくないこと、都合の悪いことを認めざるを得ないときこのような言葉に逃げているのではないかと思うのです。

 

対して本当にご病気で苦しんでいる方もおられます。と、いうような言い方を長年してきました。さも自分ではなくこういう話があるのですというお伝えの仕方をずっとしてきたのです。あえていま、小さな告白ではありますが勇気を持ってお話ししようと考えました。

 

私がこの「メンヘラ」「発達障害」「更年期」などに対し、安易に発すべきでないと思ったのは私自身が精神科に長いことお世話になった経緯があるのです。

自分の職業として私は「研修講師」の顔を持っておりますがそのことも自身の中で「人に言ってはならない」と強く黙っていた理由です。モチベーションをあげ、意欲をあげ、生きていく喜びなどをお伝えすることも多いこの職業にして私は、長年患ってしまいました。

 

理由は実はわからないのです。

ある日。車の駐車をする際に右と左がどちらかわからなくなったことが始まりでした。

幸い、父が医師であったことから何かはわからないけれども、病院に行くという選択肢を与えられました。詳細はまたいつかお話ししますけれど、何科に通うのかという問いに対し「精神科か心療内科」ということでした。

 

正直私は根性があり強いと自負していたものですから、そう言われたときはかなり落ち込んだと思うのですがそのことさえも、覚えてはおりません。

 

この病気は長引くことになり「見た目は正常」「外傷が無い」のが幸か不幸か調子が悪くとも訴えることができないため、長くかかりましたが6年ほどでようやく卒業でしょうか。

 

「研修講師」としての私はそれからというもの、伝えることを変えるようになりました。

そして、見た目だけで判断することのないように、人はそれぞれの苦しみを抱えているかもしれない、「あの人は変わっている、変だ」という個人的な思い込みでその人を評価することをはなくなりました。

ポジティブなことを伝えるだけではなく、辛いことがあったからこそ伝えられることもあることがわかりました。

 

人はあるとき、昨日まで「日常」だったものが「非日常」に変わります。

 

面白おかしく言葉で人や自分を判断しその場をやり過ごすのはやめたほうが良いでしょう。

それよりも、もし、どうしようもなく出口が見えないトンネルに入り、体調がおかしいとかあしたがくるのが辛い、朝がきたことにひどく落胆するということがある方は早く、だれかに助けを求めましょう。

 

そしてせっかく生きているのであれば、悲しく辛いことがあっても楽しく、嬉しく毎日を過ごしていただけないでしょうか。

 

私の6年は無駄ではないのです。みなさんの前でお話をする際、明らかに病前病後は変わったのです。

 

なぜ今この話をしたかと言いますと、私もこのことは乗り越えなくてはいけないことなのです。数年無駄にしたと思い悩むこともありますが過ぎた日々は戻らないから、それなら

「あ、あした美味しい何かを食べようかな!」と元気に生きていくつもりです。

 

次回の更新は、11月20日(木)です。お楽しみに!

 

RICAさん

1973年生まれ。44歳。
大学時代から高級セレクトショップで働き、さまざまな人間模様を目にする。その後、国立大学秘書、人材派遣業を経て某電鉄系会社にて人事部人材育成を担当。現在、フリーで研修、時々販売員をしている。研修内容は、「マナーの前にまず躾」「気持ちで動く、働く」をモットーに伝えている。得意分野は医療、ファッション、社会問題、美容とさまざま。

 

 

 

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