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「しくじりアラフォー 僭越ながら申し上げます。人生のたしなみ」第7回


第7回 「お金を払っているのだから当たり前」という主張について

 

この夏は暑かったですね。残暑も厳しくなると予想されます。

ニュースでは「ためらうことなく、クーラーをつけましょう」という注意喚起がされるほど

きっと、今までいないような暑さだったのでしょう。

 

私は最近気になっていることがあります。

「お金を払っているのだから、そのくらい当たり前でしょう」 という主張。

 

確かに、商品に対する代金であったりサービスに対する料金であったり、支払ったからには、

提供する側も努力することもあるでしょう。

 

様々な職種や人として考えた時、この「当たり前」主張が気になり始めました。

 

例えばほんの一例ではありますが

母親(父親)なんだから当たり前だろう

主婦(主夫)なんだから当たり前だろう

上司なんだから当たり前だろう

金払ってるんだから当たり前だろう

 

当たり前は何が当たり前か。「そのくらい」当たり前・・・です。

 

介護が必要となり、医療、福祉施設にご家族が入所する、

 

「うーん、斬新なことがしたい。もっと会社がうまくいかないかな」と悩み

経営コンサルタントの方にお願いする。

 

サービスを提供する側の悩みはこのケースに限らず、サービスを提供される側の

「気持ち」が仕事のモチベーションに関わっているのではないかと推測します。

 

この仕事にかかわらず、私は古くからある「お世話になっている」「お互い様」という気持ちが

サービスを受ける側に薄れている気がしています。

私はフリーター活動の中で研修講師、販売員と経験する中、

あまりにも「お金を払う側」の主張が強すぎる気がしています。

 

「お金、払ってるんだから、やってよ!」

 

ではないだろう、と。

では、あなたは24時間ご家族の介護を仕事を辞めてできるのですか。

安心して外出できるのはなぜでしょうか。

排泄、食事の介助ご自身だけでできるでしょうか。

 

コンサルタントにお願いされている企業の方。「こうしたい、ああしたい」という時

その「したい」気持ちがきちんと描けていますか?

アドバイスをもらう前に、ご自身のビジョンは固まっておいででしょうか。

 

そして、何か良くないことが起こった時には「こっちは金、払ってるから」が出ますね。

確かに、対価をいただいた場合にはそれ相当のことをお返しして当然ではあります。

でも、任せっきり、任せたんだからやって。では、お粗末ではないでしょうか。

 

「金、金、ばかり言うから嫌になった」と離職する方、モチベーションが下がる方。

仕方なく仕事をし、お金を支払う側から、また意見される。

この負のスパイラルは、どう解決するか。

 

それは、「当たり前」は「当たり前」じゃないことをお互いに認識すべきだと思います。

いくらお金を支払っているからといっても、互いに協力的な姿勢でないと

叶わぬことも叶わないのです。

「お金、もらってるからな・・・」という気持ちではなく

「もっと喜んでもらおう」という気持ちになれるのは

やはり相互の気持ちがあって成り立つわけですから

「お金を支払う側」になったときには、どうぞ「お世話になります」「よろしくお願いします」

の基本的なお気持ちを持ってくださいまし。

 

悲しいかな、このエピソードは私の経験からでもあります。

自戒の意味も込めて

「え?そんなん当たり前じゃないの?」という言葉を多発することなく

生きていきたいものです。

次回の更新は、9月20日(木)です。お楽しみに!

 

RICAさん

1973年生まれ。44歳。
大学時代から高級セレクトショップで働き、さまざまな人間模様を目にする。その後、国立大学秘書、人材派遣業を経て某電鉄系会社にて人事部人材育成を担当。現在、フリーで研修、時々販売員をしている。研修内容は、「マナーの前にまず躾」「気持ちで動く、働く」をモットーに伝えている。得意分野は医療、ファッション、社会問題、美容とさまざま。

 

 

 

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