◆決して順調ではなかったサロン経営
―早くも2軒目オープンとは、順調ですね。
いえいえ、開業して1年は、とにかく日々の売上を上げるのが精いっぱい。代々木上原のサロンは、もともと私のお客様のクチコミで広がったので、宣伝広告費はそれほどかけていなくても、うまく行っていたから、「こんなものでうまく行くんだ」という安易な考えで中目黒を立ち上げたら、とんでもない。スタッフが電気代も節約して、寒くて暗い中、ストーブ1つで我慢してくれていました。
―寒さも我慢するほどの状況に不安は感じなかったのですか?
店を閉めようなんて全く考えませんでした。頑張っていればなんとかなるわと。一生懸命やっていても行き詰った時は、考え方が今の世の中に合っていないということ。未病や不定愁訴は、まだ世の中にわかりづらいのかもしれないから、わかりやすくダイエットをメインにと。特に脚のコンプレックスに悩んでいる方が多かったので、美脚をメインにしたサロンにしました。広告を打って、高い機械を新しく入れたところ、一気に新規のお客様が増えました。それまでの1年間は、上原の売上で中目黒をまかなっていたのですが、その状態から脱却できたのです。
◆前代未聞! サロンのオーナーが、エステグランプリに出場
―第4回のエステグランプリで、サロンが顧客満足度第1位に選ばれていますね。大会出場までにどのようなプロセスがあるんですか?
サロンに覆面調査が3回入ります。電話の対応、お出迎え、シーツ、カウンセリング、お会計、お見送りまでチェック項目が100個あるのですが、その調査が3回。その点数が高ければ、上位サロンとして、大会に出場する切符がもらえます。覆面調査の結果は、3回とも満点。その年の顧客満足度で724サロンの中から美vacéは1位に輝きました。
―真里さんご自身もフェイシャル技術部門でグランプリを獲得。オーナーである真里さんが、どうして出場しようと思ったのですか?
当時、大会にサロンのオーナーが出るということは、まずありえませんでした。でも日ごろ、スタッフに偉そうなことを言っている私は、「エステティシャンとして、どれくらいの位置にいるんだろう」と思ったんです。オーナーの立場では、なかなかそれを認識することができないんですね。でも現場にいないとわからないことがあるし、私は現場が好きなんです。大会当日まで審査員との面接、カルテ、論文の提出など、かなり大変でしたが、店長と一緒に力をあわせて夢中でやった結果、グランプリを獲得することができました。
―周りのエステサロンのオーナーの方々からの反響は、いかがでしたか?
「勇気をもらった」と言われました。でも、もちろん周りのサポートがあったからできたことだと思っています。それまでオーナーが挑戦したという例がなかったので、エステ業界の風を変えたと思います。
グランプリ受賞後は、取材、インタビューの依頼がたくさんくるようになりましたし、専門学校で講師として、エステティシャンを目指す方たちに話をしたり、依頼が来たものは全部やると決めていたので、お断りせずに全て受けています。
◆真里さんの挑戦は、まだまだ始まったばかり
―これからのvivaceの展開を教えてください。
今後は、マレーシアの昔からある伝統的なマレー式のトリートメントを日本で広めていきたいと思っています。そのために、現地に何度も足を運び、向うの手技を習得し、日本人で初めてディプロマを取得しました。また、産後ケアの大切さを発信していきます。日本では、出産後のママの体をケアがおろそかになっていますが、産後のケアは、とても大切。妊娠中、出産後、赤ちゃんのケア、ベビーマッサージをメニューに加えます。
個人的には、日本のホスピタリティや技術を海外に発信していきたいと思っています。世界に向けて、日本の良さ、技術の奥深さなどを伝えていきたいですね。
念願かなって、今年2月タイ・バンコクのスクールを開講する事となりました。
また、メディアへの露出も多くなっておりますが、私の考えとしてはいろんな方にvivaceを知って頂きたいことと、スクールで美zen筋骨トリートメントを受講した生徒さん達のサロンも同時に知って頂きたいという思いから今後も発信していきたいと思っております。
5月2日には主婦の友社からムック本が発売されます。食いしばりからくるトラブルを改善する為にサロンでは美zen筋骨トリートメントを行っていますが、
それの自宅で出来るセルフケアとして多くの方にケアして頂きたく出版しました。
―バンコクでもスクール開講、さらに出版と、まだまだ真里さんの挑戦は続きますね。今日はありがとうございました。
10代、20代は、ともすれば、流れのままに身を任せてこられたようにも思えますが、幼い頃からの興味「美」という強固な軸は、人生の大事なタイミングで真里さんをブレさせません。真里さんの中で、幼い頃の憧れが人生のステージを上がるたびに「使命」へと変わっていくのを感じました。
撮影/山辺恵美子 ヘアメイク/メイクマリエ 取材/川崎あゆみ
【Backnumber】
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